1015.グランドキャニオンとアンテロープキャニオン

(1)グランドキャニオンとは

 グランドキャニオンはアメリカのアリゾナ州にあり、コロラド高原がコロラド川
によって浸食されてできた巨大な峡谷です。
 先カンブリア時代から古生代ペルム紀までの地層がほぼ水平に積み重なっていま
す。
 これらの地層が大きく隆起してコロラド高原となったのは中生代末期の7000万年
前頃で、4000万年前頃に浸食が始まりました。こうして、上から順に、ペルム紀、
石炭紀、デボン紀、シルル紀、オルドビス紀、カンブリア紀、先カンブリア時代の
地層が見られるようになり、現在も約20億年前の地層が浸食され続けています。





(2)アンテロープキャニオンとは

 グランドキャニオンの近くにあって、コロラド川の支流がモンスーンの雨期に増水し、
鉄砲水となって浸食した地形です。浸食された地層は酸化鉄を多く含む、赤い砂岩の
地層で、神秘的な造形が見られます。また、付近には、堆積時の水流の変化を示す、
スケールの大きなクロスラミナ(斜交葉理)の見られる場所もあります。
 写真は、ロワー・アンテロープ・キャニオンのものです。






   クロスラミナ(斜交葉理)